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2013.11.3 修練会 総会

       『主機能部位に基づく実践咬合論』

 デンタルダイアモンド社、加藤均先生著書の中にもありますが、歯冠修復装置に求められる

 要件は、 "よくかめて、かみ心地よい咬合をもった補綴装置でなければならない"

 「補綴装置を人工臓器とするならば、患者ごとに多様で、しかも高い精度が 要求される人

  工臓器はほかにない」 (中野雅徳先生、徳島大学名誉教授 特任教授) と言っても過

  言でないとまで言われております。

  すなわち、咀嚼筋の作用に対して適正な位置で臼歯がかみ合うこと

  
 本来、咬合面形態の意義として、各歯の役割、咬合面形態が正しく働く条件等があります。
     
      <各歯の役割>

    前歯:咬断

    犬歯:咀嚼運動路を整える。咀嚼運動路と側方滑走運動路との干渉を防ぐ

    第一小臼歯:前後的な咬頭嵌合位の安定を保つ

    第二小臼歯:前後的な咬頭嵌合位の安定を保つ

    第一大臼歯:咀嚼を担う

    第二大臼歯:左右的な咬頭嵌合位の安定を保つ


      <咬合面形態が正しく働く条件>

    1.咬頭頂の位置

       正しいオクルーザルコンタクトを付与しなければならない。

    2.咬頭の大きさ

       咀嚼力が発現し、壊れないために大きくする。

       咬合面に発現する力を受け止める。

    3.実効咬頭傾斜角

       食物を素早く粉砕できる角度が必要である。



ここで、基礎となる歯の変位様相に関する知見をのべさせて頂きます。

歯は、粘弾性体である歯根膜によって顎骨に植立されており、咀嚼時に機能力を受けると歯槽骨

の中に押し込まれて、上顎臼歯部は口蓋側遠心歯根方向へ、下顎臼歯部は舌側方向へ変位して、

歯および顎骨が受ける咬合力を緩衝している。

咬合のメカニズムとして、機能時の歯の動きがあります。

口蓋側咬頭の咬頭頂あるいは内斜面に咬合力が加わると、歯の変位方向は口蓋側歯根方向と

なり、天然歯での機能時の生理的変位経路と類似した本来の変位方向となる。

(上顎図、オレンジ矢印、赤矢印)

したがって、クラウンなどで咬合を回復する際は、ここでの咬合接触点が重要な意味を持ち

ます。

安静時には隣接歯間に歯間接触力が作用していないので、歯は負荷を受けることなく各種の

機能力を受け入れられる状態にあり、咀嚼をはじめとする機能時に、歯は歯槽骨の中へ押し

込まれながら歯列弓の幅径を狭める方向に変位するとともに、隣接歯と緊密に接触すること

によって隣接歯間関係が負荷状態となり、歯間部を食片圧入などから保護している。


機能時の歯の動きにより、上下顎歯列の各臼歯は、安静時には脈動しながら咬合力を受け入れ

うる態勢にあって、咬頭嵌合位でのかみしめ時には対合歯、隣在歯としっかり接触して、挺

出、近遠心移動などをすることなく、歯列全体としての咬合関係が維持されているということ

になる。

よって、隣在歯間には10μm程度の空隙が必要となってくるのであります。


極端ではありますが、第一大臼歯の隣接接触点の推移です。

1 空口時。隣接接触点はすいている。

2 食塊を介在させた状態。徐々に隣接接触点が接触してくる。

3 食塊を粉砕し、咬頭嵌合位に落ち着いた状態。隣接接触点が接触する。


咬合面形態を語る上で、ヒトの臼歯が食物の変化と結びついて、悠久の過去から進化した結果

でもあろうと考え、第一大臼歯の進化の過程をたどらなければなりません。

進化学的に第一大臼歯だけ300万年も前に獲得した形態を、ほぼそのままの形で維持し、歯列

の中で最大の噛み砕き、すりつぶす状態(トリボス)を持つ歯となって、現在に至っている。

このような進化の過程は、時を越えて第一大臼歯が咀嚼の中心となって機能し続けてきたこと

を示しているにほかならない。


上顎歯の斜走隆線と下顎歯のY字型の溝の遠心部とが、しっかり噛み込むことで緊密な咬合部

となっている。


咀嚼時における食物の粉砕は臼歯部でランダムに行われるものではなく、無意識のうちに舌と

頬が巧みに食物を運ぶことによって、第一大臼歯にあるわずか5mm四方の範囲が中心となっ

て営まれていたことがわかり、「主機能部位」と名付けられ、加藤均先生による、主機能部位

咀嚼理論が発見された。


長年にわたって機能するうちに、同部位での緊密な咬合が何らかの理由で欠如すると、主機能

部位は後方歯部へ移動し、咬合性外傷や食片圧入などの不調和を起こすこともある。しかし、

適切な咬頭の位置に第一大臼歯の緊密な咬合を回復すると、元の部位に戻り、咀嚼が円滑

に行われるようになる。


具体的に、より自然な咬合関係を獲得するために、臨床的ワックスアップ法、いわゆる

NATがあります。(自然にかなったワックスアップテクニック)


NATによるテクニックを要約しますと、オクルーザルコンパスを指標に咬頭の構成単位に沿っ

て、ワックスコーンを設け、支持(機能)から順次、精緻な形態と接触関係を確保しながら

外形を仕上げる方式です。


平面図にすると、咬合面形態を作製していく中で、このようなオクルーザルコンタクトを付与

します。

常に、このことをイメージしなければいけない。


そして、本来の生理的な歯の変位経路をとるような咬合接触を与えなければならないのです。

軽度噛みしめ時に、咬合接触は機能咬頭が対合歯の咬合面窩に嵌合し、


強度噛みしめ時に、咬合平面と垂直な方向に咬合が作用して舌側へ倒れこむように付与しなけ

ればならない。


咬合嵌合位での噛みしめ時に、上下顎大臼歯が舌側方向へ回転して咬合力を受け止めているこ

とを示してます。


今までにのべた理論に則った補綴装置を製作するには厳密なルールを構築・順守する必要があります。

それらのルールを順守するにあたり"可視化"することで、咬合面形態の是非を判断している。

そのため、確認をしなければなりません。


CAD/CAMでの支台歯と対合歯間の計測も行います。


石こう、埋没材、樹脂材料等の膨張および収縮を計測する為のこのツールも使います。

咀嚼筋の作用に対して、適正な位置で臼歯がかみあう咬合面形態でなければならないことを、

理論化のルールとし、可視化によって補綴装置を製作するための厳密なルールの是非を決め、

具現化に移るということを紹介しました。

   まとめ

1 主機能部位となる機能咬頭間の緊密な咬合

2 咬合面の咬頭と窩および溝が下顎運動と協調し、さらに咀嚼誘導を高めるために三角隆

  線、辺縁隆線、スピルウェイに区別される咬合面が望ましい

3 食塊を円滑に行うための被蓋

4 本来の生理的な歯の変位経路をとるような咬合接触を与えなければならない

5 咀嚼運動時や空口時に早期接触や咬頭干渉がない

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